【2024年の思い出】村上春樹さんを生で拝見@春のみみずく朗読会

日常
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こんにちは、aki(@restudyblog)です。

2024年もあと残すところ3日となりました。

今年も去年に引き続き、大掃除が十分に終わっておりませんw

そこで誰よりも早く、来年の大掃除に向けてスタートすることにしました。

そう、ほとんどの物事は捉え方によって失敗から成功への一歩へと変えることができるのです(?)

2024年は自分にとって新たな挑戦を始めた1年となり、なかなか印象深い一年となりました

その中で特に私自身にとって印象深いトピックが、3月に行われた村上春樹さんと川上未映子さんの「春のみみずく朗読会」でした。

aki
aki

なかなか時間が取れずアップできていないままだったので、ようやく掲載できます☆

皆さまにとってはどのような1年だったでしょうか?

ご自身の1年を振り返って、改めてその出来事や感じたことにゆっくり想いを馳せ、味わう時間を設けてみてはいかがでしょうか(^^)

ワンコ
ワンコ

年末年始に食べたものは新年でリセットされるのでカロリーゼロワン!

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村上春樹さんを拝見@春のみみずく朗読会

2024年3月1日に、早稲田大学 大熊講堂で行われた村上春樹さん✕川上未映子さんによる「春のみみずく朗読会」に参加してきました

長年敬愛している小説家であり、小説の神様的存在である村上春樹さんをこの目で見られる機会が訪れるなんて、思いもしませんでした。

もともとメディアや公の場にはあまり出られない方なので、朗読会が開催されると知った瞬間に「これは絶対参加せねば!」と応募したところ、晴れて当選となりました。

引用元:早稲田大学HPより
羊男からの招待状(?)

これは、ブログで村上春樹さんの著作読破にチャレンジしてることで、村上運?がついたのかもしれません

▼「村上春樹さんの全著作を読む」はこちら


早稲田大学を訪れたのは初めてでしたが、とにかく敷地が広いことにビックリ。



早稲田のシンボルともいわれている『大隈記念講堂』は歴史を感じさせる、味わいのある建物でした。

大熊記念講堂

朗読会の開始時間よりだいぶ早く着いたので、「村上春樹ライブラリー(早稲田大学 国際文学館)」で贅沢な時間を過ごしました

村上春樹ライブラリー

ドーナツを堪能@カフェ「橙子猫 」

まずは地下1階のカフェ「橙子猫 (オレンジキャット)」へ。

カフェを入ったところに展示されているグランドピアノはなんと、村上春樹さんが経営していたジャズ喫茶(ピーター・キャット)に置かれていたピアノです。

カフェでは絶対にドーナツを食べると決めていました(※ここに来たからにはドーナツは絶対です、国民の義務ですw)

きっと多くの村上春樹さんのファンが同じことをされている…はず

aki
aki

とっても美味しかったです!

つい立ち止まってしまう@階段本棚

階段の途中で座って読書してもOKな階段本棚です

全著作がずらり!@ギャラリーラウンジ

村上春樹さんの著作が発売順にずらーっと綺麗に並べられています。

aki
aki



わたしがまさに家の本棚で再現したいことそのものです!

ディスプレイされている中には絶版の本もあり、「再版してくれないかな…」と思いつつ羨まし気に眺めていました

翻訳版も飾られており、同じ小説でも国によって表紙デザインの表現方法がこんなにも違うんだと面白かったです。

村上春樹さんが描かれた羊男と雑談もできる(?)休憩スペースも用意されています

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村上春樹さんは実在した!

18時30分から始まった朗読会。

川上さんとともに、とても75歳とは思えない軽やかさで、村上さんがふらっと壇上に現れました

エッセイでの村上さん通り、ジーパンにスニーカーとラフないでたちでした。

「ほ、本当に実在した!同じ空間にいらっしゃる…」と心の中で静かな感動に浸る私。

周りを見渡すと、外国の方もいらっしゃいました。まさにグローバル。

村上春樹ライブラリーを散策している時も、ガイドさんの通訳を熱心に聴いて回っている外国の方を多く見かけましたが、海外の方にも朗読会に足を運ばせる作家って、そこまで数多くいないのではないでしょうか。

物語の力は世界共通だと肌で感じて、嬉しくなりました。

村上春樹さんと川上未映子さんは、今回の朗読会のために短編を書きあげてくださったそうです。

まず川上未映子さんは短編小説『青かける青』を、続いて村上さんは『夏帆』を朗読されました。

村上さんの「夏帆」はボリュームが少し多めのためか、前半と後半の2回に分けて朗読されていました。

ご本人の声で直接作品を味わえることってそうそう体験できることではないので、じっと集中して耳を傾けていました。

村上さんは決して口数は多くはないですが、何かお話されるたびに会場からはくすくす笑いが起こっていました。

ファンやエッセイをお読みの方はご存じだと思いますが、村上さんてとてもユーモアに溢れた方なんですよね。

飄々としたユーモアさで一言一言がウィットに富んでいるのです。

いでたちのみならず、発言もまさにエッセイの中の村上さんそのままですw(ご本人だから当然と言えばそうなのですが)

だからこそ多面的で多重的に入り組んだ世界観の小説を書けるのかもしれません。

村上さんと川上さんのほかに、特別ゲストとしてギタリストの村治 佳織さん、俳優の小澤 征悦さんも参加されました。

小澤 征悦さんは村治さんの演奏をBGMに(なんて贅沢!)、川上さんの「ヘヴン」と村上春樹さんの「風の歌を聴け」の一節を朗読されました。


さすが俳優さん!小澤 征悦さんの艶と深い響きの声で織りなされる朗読がとても心に響いて、僕と鼠の情景がくっきり眼前に浮かんできました


大好きな作品ということも相まって、「風の歌を聴け」の朗読では思わず涙がこぼれそうになってしまいました。


ちなみに、フリートークの場面では村上さんの思いもよらぬ発言で小澤さんが焦ってたじたじされている場面もあり、おかしかったですw

45年前に書かれた1番古い作品の「風の歌を聴け」と、最新作の「夏帆」を同じ日に堪能できるとは…

45年前といえば、私はまだこの世に誕生していませんでした。

なんだか時空を超越しているような感覚です。

村上さんがご高齢ということもあり、「長編小説の新作はあと何作読めるだろう?」と考えてしまうこともあるのですが、それよりも今こうして貴重な機会を設けてくださったこと、同じ時代に生きられて作品を感じられることのありがたさを噛みしめていきたいですね。

12月に早稲田大学で行われた名誉博士号の学位授与式では「これからもいい小説を書いていきたい」と発言されたとのことです。

今後も読むたびに心震えて新たな解釈に出会えるような、そんな作品が発表されることを楽しみにしています。

朗読に触れる機会が今までなかったのですが、何度も繰り返し読んだ小説に対して、さらに新たなイメージが湧いてきて良い体験でした。

常に意識が散漫になりがちな私たちが、この瞬間だけはじっと朗読に耳を傾け、作品の世界に浸り、イメージを共有したという事実。

私たちは孤独でありながらも、孤独な者同士、文学という深い深い井戸の底で繋がることができるんです。

夜の片隅でひっそり行われた「春のみみずく朗読会」のように。

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