こんにちは、aki(@restudyblog)です
作家・村上春樹さんの著作を出版順に読んで感想を記すく<ハルキチャレンジ>に取り組んでいます!
※ただし、入手可能な書籍に限ります
この記事では紹介した本のネタバレを含みます
今回は「羊男のクリスマス」です☆
すでに読み終わった本の感想一覧はこちら▼
14:「羊男のクリスマス」1985/11/25
- タイトル:羊男のクリスマス
- 発行日:1985/11/25
- 発行元:講談社
- ジャンル:絵本
- 読了日:読書中
このお話はどうしても12月に読みたかったので、ずっと読むのを我慢していましたw
村上作品でおなじみ「羊男」のクリスマスに起こったちょっぴり不思議なお話です
佐々木マキさんの挿絵(フルカラー!)が豊富にあるので、堪能しながら羊男的世界に浸れます
注意事項として、この本を読んだ方の9割近くは、ドーナツ(ねじりドーナツも!)を食べたくなること間違いなししなので、事前に買っておくことをおススメします
「1973年のピンボール」に登場した双子の「208」と「209」も出てきますよ~
過去作のキャラが他の作品で登場すると、物語がそっとこちら側に近づいてくれたようで、ストーリーの世界に入っていきやすいです
このお話の道中で出会う人物は、どれもユニークな名前ばかり
村上さんは、左右や東西、表と裏、僕と鼠のように、対象物(人)を描くのが好きなのでしょうか?
そしておそらく、それらはどれも同じ一つの事物(人物)の中にある、反対の性質の部分なのでしょう
楽しい時間は一瞬、だけど閉じ込めれば永遠
物語の後半で、羊男は出会った仲間たちと幸せなひとときを過ごします
楽しそうなシーンにほっこりしつつ、最後はすこし切ない終わり方でもあります
『楽しかった瞬間をお守りのようにぎゅっと閉じ込めて、大切にポケットにしまっておこう。
その先の人生でつらいときはそっと取り出して眺めることで、枯渇した心に幸せを補充する…』
そんなふうに生きていけたらいいのになぁ、と思うことがあります
長い目で見たら私たちの一生はあっという間で、今一緒にいる人たちとも全員、100年経たないうちにはお別れしないといけません
この世に存在するすべての生命が、漏れなく同じ「死」という運命にたどり着きます
※特別な技術や不老不死的な何かが発見されない限りは…
明日か何十年後かの違いはあるとしても、いつかはお別れが来ることは避けられません
「羊男的世界」もしくは「聖羊上人」は仲間たちと共に姿を消すことで、今の日常がずっとは続かないことを暗に伝えてくれていたのかな、と感じました
羊男、そして羊男的世界の恒久的な幸せを願わざるを得ないです
楽しい時間は一瞬、だけど永遠
「聖羊上人」達がすぐに去ってしまったように、明日には消えてしまうかもしれない「今」だからこそ、楽しいひとときがあったなら思う存分味わって、大切な存在がいたら優しい言葉をかけて笑いあえたら最高だと思うのです
大切な何か…にまだ出会っていない場合は、思いっきり自分を大切にしちゃえばいいのです
今の自分にもまた、今しか出会えないのですから。
過去と今の楽しい瞬間が松明として、きっと羊男と未来の私たちを照らしてくれることを願って。
読了後はドーナツ欲がMAXに達しつつあるのでw、近いうちにミスドに行って、おかわり無料のカフェオレとドーナツ食べようと思います♪
もぐもぐ。
エンゼルフレンチ、チョコファッション、カスタードクリーム…たくさん食べたい♪
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